現在をうろうろ(290)

 北朝鮮の海岸防衛・・・軍事境界線から北へ・・・元山の防空は?

 都市防空ってのは厄介なものです。元山はそれほど大きな都市ではありませんが上がったものは落ちてくるという、絶対確実な物理法則がありますからね。戦闘機を1機撃ち落とすと、戦闘機とミサイルの破片がどこかに落ちるわけですから・・・戦闘機に搭載されている弾薬量はかなりのものですね。地上攻撃に出るのであれば・・・F-4で7トンの燃料と7トンの爆弾が積めますから、こいつが落ちてくる。燃料と爆薬の塊ですね。B-29で燃料は30トン程度で、9トンの爆弾が積めましたから落ちてきた戦闘機の破壊力は結構大きいと言えますかね。250kg爆弾で半径200mぐらいの範囲に被害が出て、破片は700m程飛び散るようですから・・・

 例えば1機の戦闘機が撃墜されて墜落爆発・・・半径500mに破片が飛び散ると考えて・・・右のように半径500mの円を描きましたが・・・街中だと・・・かなりとんでも無い事になりますね。実際には飛行方向に長く伸びる楕円形になりますから、どんな被害が出るかは・・・飛行速度と落ち方・・・

 あまり考えてくないですね。F-4で満載で25トン近くになりますから・・・離陸距離が1300mあまりありますからそのぐらいの範囲に破壊をまき散らしながら墜落する事になりますからね。

 右の図からすると、都市上空で迎撃する事になるわけですから・・・元山市街に4機ほど撃墜すると都市はほぼ崩壊する事になるようですね。

 これでは・・・侵入する攻撃機を撃ち落とす事は、爆撃を受けるのと同じだけの効果が生じてしまうという事になります。

 実際の被害はどうなのかは不明ですが、左の写真で左が現在・右が1947年のB29が墜落した現場の写真です。既に、復興が始まっていて家々が達始めていますが、それなりに墜落の範囲が建物の新旧で判別できそうです。写真左の黄色い線が150mぐらいですから・・・どんな墜落の仕方をしたかは、詳細は不明ですが・・・そこそこ被害が出る事が分かります。

 この墜落は・・・終戦の年の5月に25日から26日にかけての空襲の際のもので、学習院大学の南側に落ちたB29の被害であると思われます。

 結局のところ、都市防衛を行うというのは・・・都市以外の場所に落とす必要がありますから、我が国が首都防衛を行うとなると・・・どれだけの地対空ミサイル陣を展開しなければならないのか?という事になりますね。北京では北米からの弾道ミサイル対策で・・・・

 左の写真のように半径55kmに30kmごとに5つの対空ミサイル基地を置いています。日本だと、日本海側に350km程の範囲にミサイル基地を配置しなければならなくなりますから・・・12か所に北京防衛に必要とされるようなミサイル基地を置かなければならない事になりますかね・・・関東平野を防衛するというのはかなり困難ですね。

 どうも、形だけの防衛が多くて・・・朝霞駐屯地、市ヶ谷駐屯地、習志野駐屯地の半径20km圏内に敵ミサイルと味方ミサイルの破片をばら撒くような防衛体制ですからね。まあ、守るのが国=政府ですからこれでも良いのですが・・・結局のところ無制限の国土防衛は困難ですから・・・要地防衛・・・現状では国家の中枢の霞が関界隈を防衛するのが限界のようです。

 さて、この事からすると・・・元山での防衛は・・・街を捨てて住民は山へ入るという事になりますね。稠密な地域と、そうでない場所では防衛陣地の構築の思想・・・戦略が異なるという事になりますね。

 元山の人口は36万人とされているようですね。市域の半分を疎開させると18万人が疎開対象者で、最低限の防衛のために3分の1を残して・・・12万人は疎開させる必要がありそうですね・・・ざっと一線の防衛陣地を見ましたから、次は山の中の疎開先になる場所や、それに関連する防衛陣地があるはずですから、そういったものもチェックしてみましょう。

 全然関係ないですが・・・港には・・・万景峰号が停泊していますね。あれ?これは船型や装備からすると万景峰号ですが・・・サイズが違いますね126m程しかない?Wikiでは162mなんで?ちょっと違う・・・

 でも・・・船の装備からすると間違いないと思いますが・・・ちょっと不思議・・・この船はどこで建造されたのか?咸鏡北道清津市で進水か・・・でも、ここに200mクラスの船台はあったっけ?ちょっと気になりますね。まあ、このまま北上しますから、この事もチェックできるでしょう。

2014.07.11

  

関係ないが興味深いもの
 今回は無し

時々チェックすべきもの
 首相官邸ホームページ
 The White House
 U.S. Department of State
 United States Department of Defense (defense.gov)

 産経ニュース検索 世界読解
 AJW by The Asahi Shimbun
 日刊ゲンダイ
 List of national newspapers - Wikipedia, the free encyclopedia
 一般社団法人 日本経済団体連合会 - Keidanren

 寄り付き前の外資系証券会社経由の注文状況

 International Institute for Strategic Studies IISS
 Chinese Military Review
 外邦図 デジタルアーカイブ - GAIHOZU Map Digital Archive












inserted by FC2 system