現在をうろうろ(279)

 北朝鮮の海岸防衛・・・軍事境界線から北へ・・・

 さて、困った・・・知り合いが、北朝鮮の軍備を気にしています・・・北朝鮮の軍備の資料って少ないんです。さあ、どうするか?ネットでの衛星写真でどこまで掴めるのか・・・それが疑問です。実は多少は調べた事があるんでね・・・中朝国境の咸鏡北道を中心に・・・それは・・・ネットの中をうろうろ で眺めたんです。このときは、この地域の歴史や風俗に関する探索で、朝鮮総督府関連の資料をずいぶんと目を通して遊んでいました。ちょっと、気分転換に北朝鮮の日本海側の軍備の様子を眺めてみる事にしましょう。大したものは無いはずですが・・・それから、民家のような軍関連の建物もあるんで・・・実は厄介なものだという事も知っていますが、とにかく大急ぎで、韓国・朝鮮の境目から北へ辿って眺める事にしましょう。

 ただね・・・あまりやりたくないのは、北朝鮮の哨戒艇と漁船の識別が困難なので・・・郷倉と学校と陸軍基地の区別が困難・・・対空陣地と墓の区別が困難・・・

 ざっと眺めて元山;ウォンサンまでの海岸にある軍事関連施設ってのが左のように配置されています。民間防衛の塹壕で構成される陣地は入れてません・・・北朝鮮の海軍は、水上艇は沿岸防衛に当てられているようで、遠洋はどうやら潜水艦隊に任せているような感じですね。

 従って、要地防衛のための対空陣地と上陸作戦後のゲリラ的な戦闘と長距離ミサイルという事になるようです。・・・小銃と潜水艦と長距離ミサイルという不思議な取り合わせとも言えますが・・・有効ではないかと・・・

 さて、南から順に見て行くとしましょう・・・どうもレーダー基地は秘匿が巧すぎて見つからないのが難点ですが・・・

 北と南の軍事境界線からしばらくは明らかに軍事基地と思われる場所は見当たりません。離散家族面会所のあたりから軍の気配がしてきます。この、離散家族面会所の座標は・・・

 38°41'04.80" N 128°12'30.03" E ここです。左の写真のような施設がある場所で・・・金剛山観光の宿泊施設を兼ねているとかいうものですね。

 この離散家族面会所の北の湾は重要な海軍の拠点のようで、様々な小型艇を見る事ができるようです。まずは、小さな漁港のように見えますが・・・どうやら戦闘艇があるようです。詳細は不明ですが・・・座標は・・・・

 38°44'42.37" N 128°16'06.35" E ここですね。

 右のような25m程の長さの戦闘艇のようです。武装は・・・多分機関砲+ミサイル程度ではないかと・・・雰囲気は・・・183R型小型ミサイル艇かな?ちょっと旧式ですが・・・レーダーには捉えにくい小型艇ですかね。

 この手の木造船は建造が楽ですから・・・沿岸防衛用には良さそうな気がしますね。オリジナルのままなら、32ノット程度が出たはずです。さすがに1960年代のものですから・・・これの改良型か何かではないかと思いますね。

 次は、対空陣地と思われるものがあります。一応、墓とは違うと思うのですが・・・座標は・・・

 38°43'50.98" N 128°14'03.92" E ここですね。

 装備は分かりませんが・・・多分対空陣地でしょう。墓ではない根拠は乏しくて・・・一応、風水が未だに流行っているのなら、墓のまわりの木は切り払われているはずなんで・・・道は手入れされていますが、マウンド状になっている場所の周りに樹木の侵入があるので・・・墓所に木の根が入る事を嫌うようなんでね。

 ですから、樹木などの遮蔽の無い対空陣地のようなものは墓であろうという推測からです・・・墓と陣地の区別は難しいです。

 次は、地下艇庫があるようなんです・・・座標は・・・

 38°44'01.79" N 128°12'45.91" E ここです。

 岬の先端近くに突堤があるんですが・・・ここの狭い水路がどうやら岬の山の中に続いているようです。

 こういったものだと・・・上陸しようとするものに対する奇襲のためのものですかね・・・北朝鮮にはこういった所からの出撃に適したボートとしては・・・半潜水艇とか・・・そういったものですかね?操船余地を考えると、地下から引き出され鍵の手の部分で出られる最大の長さは・・・25m程度ですからね。それほど急速発進はできそうもないですね。

 この基地が守ろうとしている湾はこんな感じのものです。

 写真中央右の部分の白い2つの鍵の手が、この地下基地の出入り口に当たります。

 そして、湾の右には新しい突堤が作られています。この湾も基本的に砂浜なんで、湾の中央部は船をつけにくいわけです。それなりに長い突堤を出してやらなければならないわけです。

 そこで、この港湾の一番良い部分が、軍用として使われているわけです。右の写真がその詳細ですね。ここには2隻の駆逐艦が停泊しています。画像処理を加えて・・・

 こんな感じの船ですね。なんとなく、立派そうな感じなんですが・・・62mと60mの2隻の駆逐艦・・・駆逐艦じゃない・・・コルベットですね。小さな巡視船なんですが・・・堂々としたものです。残念ながら、この船に関する資料は見当たりません・・・多分4基のミサイル発射装置を備えているような感じですから・・・ソ連製のやつのコピーではないかと・・・

 様々な言語で情報を集めるのですが、北朝鮮の東海艦隊に関する情報は極めて限られているような感じです。ソ連製の兵器でも少し真面目にチェックしないと・・・兵器の系譜がある程度分かれば、装備品なども推測できるはずなんですが・・・写真判読には多くの資料が必要になります・・・この衛星写真ももう少し解像度が高ければ、もっと多くの事が読み取れるのでしょうが・・・限界ですね。

 少しずつソ連の1950年代あたりからの戦闘艦に関する知識も仕入れますか・・・また、要らない知識が増えて行く・・・

2014.07.08

  

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