現在をうろうろ(177)

 日本のエネルギー事情は・・・先行きが見えないのか?

 企業は、電力供給の安定に関しては否定的な感じですね・・・エネルギーの安定供給がなければ産業は成り立たない、夏に自主的に(半強制的な指導の下の)電力の消費制限があるようでは頑張って仕事をする事ができない・・・もうじき電力は市場化されて、庶民用の電力は現在と同水準、しかし企業向けは市場原理の導入ですから・・・糞熱い夏の高校野球の時間帯の電力が最も高価になって製造業を直撃するのでしょう・・・そうなると、夏の昼間に操業を停止して、休みとして高校野球休暇になるか?いや・・・きっと、夜業になるから昼寝の促進という奇妙なものになるのでは?そして、非効率な送電システムに変更することで市場を成り立たせる事になるので・・・電気の質は劣悪なものへと移行する事になるのでしょう・・・庶民の電力消費性向がコントロールできればよいが・・・きっと無理・・・多分、高価な電力を売って、送電が困難になると庶民用を落とす事になる・・・市場経済はどこかにしわ寄せが来るから、電力などは独占企業の方が良い・・・ふと。電力事情で、夏の甲子園は数会場でナイターになるとか・・・でも、これはトータルでは電力の需給のためには良いのだが、理解され難いね・・・

 こんな事を考えたのはニュースの断片、後半は有料の・・・コマツが国内の主力工場を改築して、バイオマス発電や太陽光パネルを活用して、購入電力費用を90%減らす事を目指し、それが完成したという事です。この新組み立て工場は2010年比で電力使用量を半減させ、生産性は2倍に向上させるか・・・電力コストを下げたという事かね?しかし、太陽光発電は良いとしても、バイオマス発電というと・・・おがくずボイラーかね?KOMATSU 資料編 −サイトデータ(国内)粟津工場− 2013年実績でしょうかね・・・電力は58,244 MWhこれを半減か・・・バイオマスを使うから、炭酸ガスの排出は考慮しなくて良い・・・おがくずは、嵩張るのと、カロリーが比較的低いのが問題ですかね。広い敷地が必要だね・・・

 何と・・・創業地小松の林業を支援するため、粟津工場のボイラ ー燃料を重油から小松産木材に切り替えることを決めた。かが森林組合が木材を供給する 。粟津工場は来春、木材チップを燃料とするボイラーを試験稼働させ、来年度以降、年間 約3千トンの木材チップを消費するシステムを導入する方針である・・・ふむふむ、納得。

 こんな具合に、バイオマスの供給源が存在しているという事ですね。これならOKです・・・木の皮や、製材の際のロスとかそういったものをまとめて燃やすというわけですね。年間3000トンか・・・エネルギー換算するとどのくらいの熱量になる?1kgあたり9MJ程度かな?9×3000000=27000000MJ=27000GJ・・・こんなものか?これって少なすぎないか?まあ、含水率によって7〜15MJ程度の開きがあるけど・・・木炭は35MJほどでしたっけ?

 しかし、この手の木材は製紙用のチップ需要があった?まさか、製紙業が不振で木材チップの価格が下がっているとか?全国木材チップ工業連合会Topページ とりあえず安定しているようですから、どうやら、原油価格の高騰によるものですかね。どうも、主力はA重油を使ったボイラーで、このバイオマスボイラーは補用ででしょう。それとも、重油混燃ボイラーとか・・・とにかく、補助燃料として木質バイオマスを使うという事ですね。

 これで、電力危機を乗り越えて行くという事なのでしょう・・・原子力発電所の再稼働は遠い先か永遠の先みたいですから・・・主力は石炭火力になって、さらに日本の美しい山々の木々は切られ、工場の動力として奉公する世の中になるのでしょう・・・そして、燃すものがなくて京都議定書も燃されるのでしょう・・・まあ、政府のエネルギー行政の成果として、コマツのようにエネルギー自給型の事業所が増加して行く様な感じですね。工場に煙突が再び戻ってくるのでしょうか?ちょっと気になりますね。

 間伐材を燃すこと里山の管理が良くなる・・・針葉樹の美林はイノシシのえさになるものが少ないので、農家が悩むイノシシ 被害対策にもなり、木質バイオマスが商売になれば、林業を振興にもつながる・・・

 このコマツの取り組みはなかなか良いのでは?非常に広い範囲に影響を与えているようです・・・

 コマツと石川県は平成25年6月に農業に関する包括連携協定を結んでいます。この協定は・・・収益性の高い農業経営の実現と農業人材の育成を目的とするもので、コマツはこれに対して、製造業の生産管理ノウハウを農業に導入し、新たな農業生産・経営管理手法の検討・実証を行い、その成果をマニュアルとしてまとめ、「いしかわ耕稼塾」での研修に活用し、県内各地の就農者や担い手農家に普及して行くというもののようです。いしかわ耕稼塾 - Google 検索 近代デジタルライブラリー - 日本経済叢書.  巻14 128コマ 耕稼春秋 ふむ、興味深いね・・・ざっと目を通すと・・・これって、裏作振興の本みたいですね。作物に関しては・・・そうだな・・・種の袋の裏の解説みたいな感じ、裏作を行わせて収益を上げようという感じですかね?農業全書の影響が大きいですね。まあ、農業全書の地方版という感じもしなくもないが・・・金肥の話もずいぶんと出てきますね。肥料の効能・・・天気俚諺も収集してある・・・地積などに関するものもありますから、この本の性格は農政書のような感じですね。農機具の図もあるし・・・興味深い・・・生産拡大へのステップか・・・この本はどんな階層の人達が読んだのか気になりますね。そのうち農書でもチェックするか・・・ 日本経済叢書これってちょっと興味深いシリーズだね・・・近代デジタルライブラリー - 検索結果 日本経済叢書 そのうち・・・

 そして、平成26年2月に石川県の森林・林業の活性化に向けて、コマツ・石川県・石川県森林組合連合会が林業に関する包括連携協定結んだという事ですね。ここでの事業として、採算に乗らないために行われていなかった間伐材の粉砕によるチップ化事業を、間伐材をコマツが買い取り、間伐材粉砕機とボイラーを石川県が補助することで実現したというわけですね。

 コマツは企業城下町の中心として、周辺の農業・林業に大きく貢献しなければならないという事のようです。これで、間伐材に新たなニーズが生まれたので、林業の方も活性化が行われるという事なのでしょう。石川県は、この事業の成功により、林業活性化の全国モデルの提唱ができるので鼻が高くなるという事ですかね?

 結局は、初期投資で揉めるんだよね。まだ、3000トン程度だから良いが・・・これが増加したら、ボイラーからのアッシュはどうするのかね?肥料工業でも立ち上げるか?多分1%ぐらいでしょうから・・・そこまでは進まないでしょうね。

 チップボイラーを設置できるのは、工場敷地に余裕があるところでないと厳しいでしょうね。化石燃料ボイラーに比べて大きいし、チップも嵩張るので、それなりの広さのヤードが必要になると思われますからね。間伐材の有効利用か・・・木材チップを工業用の原材料・・・炭素資材として使えるような研究ってのが必要なんでしょうね・・・木材を分解してアルコールにするとか・・・石油に代わる化学工業の原料になればね・・・原発の余剰エネルギーとかがあれば・・・木材を炭素源にして、カーバイト工業なんって手もあるかもしれませんが・・・・結局は安価なエネルギーがあるかどうかなのに・・・

 これじゃあ、日本の工場では薪を焚いてブルドーザーを作ってるなんって言われますね。でも、近頃は・・・これを先進的というのですから面白いものです。しかし、エネルギーを自給するという事は・・・電力に不自由している事に他ならないという事ですね。こりゃ、エネルギーに関しては独立して・・・政府の良迷い事に影響されないような体質を作りたいという事かね?それとも、エネルギー政策の産物なのか?いずれにせよ、企業は生産を拡大したくてもエネルギーが不足しているという事ですかね?確かに、契約外電力消費のペナルティーは高いし、夏季の電力消費自粛の報奨も魅力だし・・・報道に乗らない諸事情でやりくりか・・・どうなる日本・・・

2014.06.03

  

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