1年のフルート遊びの結果は・・・？

現在をうろうろ（1403）

　1年のフルート遊びの結果は・・・？

　さて、フルート遊びも1年を越えましたね。色々とノウハウが溜まってくる・・・ついには、ノックピンもいじったし・・・今度は、タンポの調子がどうも変なフルートをチェックしていたら・・・タンポのスキンが切れていて・・・ネジを外そうとすると・・・タンポごとネジが・・・ネジがタンポごと取れてきたりしましたね。こいつは初めての経験ですが、はんだ付けしておしまいでしたが・・・色々とトラブルを抱えたフルートが手元にあるというわけです。

　ジャンク・フルートに関する知見は随分と溜まりましたね。このあたりで、ちょっと、ジャンク・フルートのまとめでもしておきますかね。

　ジャンクになってもなお流通するフルートってのは、それなりに名の通ったものであるものが多いようです。それでなければ、新品に近い中国製とかね・・・中国製のフルートも悪くないですが、多分、近代フルートの創造者のベーム君が言うように、ある程度自分で調整やメンテナンスができない人間には、このフルートを譲ってはいけないというやつをクリアーしていれば楽勝でしょう・・・ジャンクで流通しないのは・・・送料が商品価格を超えるものかな・・・？従って、1000円あたりに壁がある・・・？さて、ジャンクのメンテナンスは・・・？というわけで、近代フルートの基本的な設計思想は・・・

　一応、ベーム式フルートのパンフレットに示されているフルートは・・・自分で・・・分解組み立て、タンポの作成、針バネの交換あたりはできないといけないようですね。タンポは上手く作れなければ売ってやるよ！って感じですがね。つまり、自分で調整ができない人は使うな！というのが・・・この楽器の仕様であったようです。

　まあ、私を含めて「日本らしい日本」の物の扱いは、武人の蛮用に耐えるものでないとダメみたいですからね・・・大抵の物はオーバースペック・・・軽トラなどはありえないような作りですからね。最大積載量350ｋｇとはとても思えない造りですからね。実際、非常な過積載が可能・・・そして、収穫期には当然のように山ほどコメが積み込まれて走っている・・・凄いね。

　買ったら、メンテナンス不要である程度の期間使い続けられる・・・外見も性能も見劣りしてくるまではメンテナンス・フリーが求められている・・・それをクリアーしない商品は日本では売れない・・・従って、フルートのような脆弱な武人の蛮用に耐えない楽器は売れないはずだが・・・どうやら、楽器は基本的に学校で・・・そして、劣悪な練習環境で・・・そして、進学の際には新しい楽器・・・というわけで、楽器屋の中に買い替えによるリサイクルシステムが組まれていた・・・学校を卒業すると劣悪な練習環境、集住と壁の薄い家屋のため・・・これで、楽器いじりを諦めて、インテリアの一種に化け・・・やがてお蔵入り・・・しかし、近頃はリサイクルショップがあるので、退蔵されたジャンク品が市場に現れ、オークションにも流れてくる・・・という事なのでしょう。

　私が手にするのはかなりの期間メンテナンスされていなかったフルートというわけで・・・かなり程度の悪いジャンク品・・・ただ、欠品のあるのは買いませんから・・・何とかなるわけですね。

　ジャンクフルートを手に取って初めに何をするか？まあ、面倒だから、埃を払って、組み立てて吹いてみますね。C#は普通出ますが・・・これが出ないのはちょっとびっくりかな？これが出ないと・・・Dトリル・D＃トリルのタンポがボロ・・・手元の奴では・・・息が入らないので管をのぞいたら、クリーニング用のブラシが入っていましたっけ・・・音が出れば、一通り下から上まで出ればOKですね。タンポの表面がけば立っていると・・・近頃はあまり考えずに、とりあえずハンドクリームをタンポのスキンに塗ってしまいます・・・どうせ、数千円で購入したジャンクですから、きれいにしても、良い値段はつけようもなく・・・まず買い手はつかないはずですから、私が使い倒す！というわけですからね。

　高額になりそうな奴は、そのうちメーカーで整備させて、その書類をつけて売り飛ばす・・・この道しかない！かな・・・洋銀製の安物フルートは、私の愛玩物になるわけで・・・

　こんな感じになっちゃうのもありますね・・・コタケフルートK25Sですが・・・使用頻度は極めて高く、調整もOKですね。これだけは、本当に気合を入れて整備してありますからね。見かけとは違ってね・・・ただ、タンポが自作で・・・スキンがイオンの食品売り場のレジで、キャベツを入れてもらった薄い袋ですからね・・・こいつが、思いのほか優秀で・・・すでに張り替えて4か月、毎日使っても問題ないようですね。マニキュアもはがれないし・・・

　このフルートを再生させて分かったことは・・・サビが浮いてざらざらになっているやつは・・・本気でメッキを落とさずに、表面だけ1000番ぐらいの耐水ペーパーでさらって、さらに細かな奴で目を潰し、磨きをかけてしまえば良さそうですね。確かに、メッキと地の洋銀との色の差があってまだらに見えますが、鏡面に磨き上げればそれほど気にならないですね。磨いておけばきれいに見える・・・頭部管は、現状では鏡面になっていますから、かなりきれいなフルートなんですが・・・マニキュアでかなり馬鹿っぽいですが、音はOKですね。マニキュアごときでは音は変わらないですね。そして、サビサビフルートの問題は・・・やはりリッププレートですね。金属の味がします。このフルートはおいしくなかったので、磨いて透明なマニキュアを塗りましたが、別に音は変わらなかったようですね。リッププレートにマニキュアを塗れば問題なし・・・おいしくないのは良くないですから・・・

　やはり、この点からすると、リッププレートは銀製が好ましいのかな？なんてね。

　普通のジャンクなフルートは調整が悪いか、タンポがくたびれているか、タンポのスキンが切れているとかですかね。厄介なのは、調整ネジが回らないやつ・・・これは無理に回せないので諦めちゃってますね・・・調整紙かタンポを作るときに裏の台紙の厚さでカバーしてしまう事になります・・・こいつは面倒ですね。ただ、きちんと合うとそのあとはメンテナンスフリーになるような感じですね。調整の困難なフルートが実は2本ほどありますね。でも、克服できないわけではない・・・面倒なだけ・・・いざとなったら、ドリルでネジを除去、ネジを切りなおして新しいネジにするとかもできますが・・・そこまでやることは無いだろうとね・・・

　あとは・・・古いフルートは半田が粉になっちゃってるのがありますね。先日はタンポを交換しようとしたら・・・すでにネジの台は半田が取れていましたからね。両側が半田で覆われているなら、そのまま載せて熱をかけて、脇から半田を足せばよいのですが・・・結構さびていましたね。面倒な話ですが、一応はOK・・・

　ノックピンは、時計用の工具で抜くことが可能ですし・・・問題は磨きですかね？私は・・・入手しやすい、陽光社のNewサンライト銅・真鍮用を使っていますね・・・洋銀も銀もきれいになります。使い方は簡単で、布を用意して、できるだけ少なくコンパウンドを使う事ですかね。楊枝の先で米粒ぐらい取って広い面に置いて布で塗り伸ばすように・・・布に広げて行けばOKですね。あとはその布で拭いてやればきれいになります。まあ、けちけち磨いていますね。べったりつけると拭き取りが面倒ですしね・・・まあ、こんな具合できれいなフルートに化けてくれるわけです。まあ、フルートなどは楽器ですから、ちゃんと音が出ればねOKかな・・・

　そうそう、ウェット・ティッシュで拭くのは微妙かな・・・私が使っているウェットティッシュは、基本的にかなり乾きつつあるようなやつなので、それほど問題ないし・・・下手をすると、袋の中で乾いちゃたやつに安い消毒用アルコールを少量つけて拭いているので問題ないようですが、新しい湿り気の多いやつは、潤滑不良を起こす可能性があるような気がしますね。メカニズムは絶対に拭いてはいけない・・・もし、メカニズム部をウエット・ティッシュで拭いたら給油はきちんとする必要があるようですね・・・まあ、ノックピンを抜いての整備までできるのなら別に問題ないですがね・・・とにかくキイを支えているシャフト類はウエット・ティシュでは拭くべきではないが・・・管体やキイトップからは汗や皮脂はきれいに除去する必要があるという感じですかね。

　まあ、人間の手が汚いという事なんでしょうがね・・・近頃、私の所のフルートがきれいになったので、指紋とか目立つんでね・・・その点、プラスチックのフルートはその心配がないのが良いですね。さてさて、拭いてばかりいないで、吹かなきゃ・・・！

2015.12.09