現在をうろうろ(1291)
日本貧窮者経済新聞
 大東亜戦争の開戦への道(19)

 さて、歴史認識って厄介ですよね。どう認識したいのかの問題でね・・・過去を眺めると何かわかるかというと・・・歴史は繰り返されますから、天気予報を行うのと同じようなものですね。未来が見えることになるわけです。どうも、現状は過去の大東亜戦争に至るときの状況とまるで同じですからね。こいつが困るわけです。

 政府の財政が事実上破綻状態、借金の借り換えで回している状態・・・政府は増税ネタを考え、産業の育成のための方策を・・・税収アップのためのものですね。円貨の紙屑化も進んでいるし・・・おかげで、企業の見かけの内部留保も増加していますが、ドル換算すると・・・?なんとなく、金などないような気がしますしね。不思議な情勢・・・

 ああ、木戸幸一日記の続きを・・・航空研究所を眺めてしまいましたが、その前にちょっと気になる奴がありました。昭和6年1月25日・・・この日の午後6時から原田君の貴族院当選を祝って・・・江木鉄道大臣主催の宴会があります。出席者は吉川重国・元光両家もも来られ、久しぶりに政治ぬきののんきの宴会だった・・・とありますね。

 原田熊雄男爵がいよいよ政界で動き出すわけです・・・ああ、西園寺公と政局を読霧時期かね?というより、こいつを読み始めると昭和3年までさかのぼらないといけなくなるなあ・・・張作霖の爆殺事件から始まりますからね。1巻は飛ばして、2巻あたりから並べて眺めるか・・・と言うものの2巻は昭和7年の話になりますね。まあ、ちょっと心にとめておいておくことにしましょう。

 さて、ロンドン軍縮条約で、国防がどうなるのか?そういった話が衆議院の予算会で行われているわけで・・・すでに、日本は金がないのに・・・軍縮はありがたいはずなんですが・・・半面、変な艦艇を作ることになりますね・・・ワシントンの軍縮条約での強力な駆逐艦の製造、ロンドン軍縮条約で、この強力な駆逐艦が制限の対象になるし・・・吹雪型駆逐艦ですが・・・38ノットで艦列に突っ込んできて61cm3連装魚雷発射管 3基、9本も魚雷で狙われたらね・・・こういった強力な駆逐艦隊に狙われたくはないわけで・・・結果は、ロンドン軍縮条約後はさらに小型の艦艇に強力な武装を施すことになるわけです。条約の制限外の600トンクラスの水雷艇に53.3cm連装魚雷発射管2基4門を搭載実質的には小型の駆逐艦に近い戦力になるわけです・・・まあ、日本型の兵器は攻撃力を限界まで高める工夫をしますからね・・・結果としてはバランスの悪い兵器が多い・・・凄いって感じなんですが・・・異常に整備に手間がかかるとかね。

 国防のためのハードウエアに対しては、反対しにくいというやつを利用しての駆け引きなのかね?安全とかそういったやつのためと称すれば、反論を封殺しやすい・・・基本的に議論できない政治屋が多いですからね・・・心に訴えられる話ができる政治家がね・・・

 ああ、また余計なものを眺めてしまった・・・昭和6年2月8日のゴルフのメンバーに加藤恭平君、篠本鼎君、団君とプレー・・・昭和6年に加藤恭平君はどんなことに関わっていたのかと・・・政府系のものとしては・・・国立公文書館 アジア歴史資料センター 特許実施権許諾願に関する件 特許実施権だから商工省かと思いきや・・・三菱航空機株式会社、ダツト自動車製造株式会社、東京瓦斯電気工業株式会社、株式会社石川島自動車製作所が陸軍で研究していた木炭自動車の特許の実施権を欲していたというやつなんです。

 ああ、なんだか・・・木炭と水で水生ガス、つまり一酸化炭素と水素の混合気体を作ってこのガスでエンジンを動かそうというものですね・・・なんだか、水素自動車の話と変わらないね・・・水素社会ね・・・天然ガスの改質ではあまり面白くないのではないかと?北朝鮮でも石炭を使った水素の発生工場がありますね

 左の写真のような、黒くすすけた工場ですが、水素を発生させて、アンモニア合成をしていますね。窒化炉もありますね。順川の工場にもかつては同じような窒化炉がありましたが、撤去されていますね。順川の古い工場群は更地になって、新しく何かに生まれ変わるようですね。

 たぶん、この工場では、窒素肥料の類を作っています。他には、硝酸の合成塔などもあって、ロケット燃料なども作っているはずですね。

 この場所は・・・39°39'25.5N 125°41'47.7E - Google マップ このあたりですね。

 中国の石炭液化プラントと関連する化学工業のプラントは右のようなものなのでしょう。

 類似のものがあちこちに作られていて、様々な化学物質を生産しているような感じですね。これは、タバントルゴイの南の方にあるものですが、タバントルゴイの石炭は、この手の原料炭にはなりにくいような感じです。ここへの石炭は南の方から運んでいますからね。

 タバントルゴイの石炭は、どうやらレンガなどの焼成窯の燃料として使われているような感じですね。このタバントルゴイの石炭が単なる燃料用として使われているのがちょっと気になりますね。炭化度の高いものなのか?

 しかし・・・中国の発展は凄いね。オルドスの油田もどうやら本格的に稼働しているようですし・・・どうも、すぐに脱線するね・・・

 3月に入ると、例の伊藤博春君の家出と、熱田神宮での自殺の事件があって・・・3月9日には再び興津の西園寺公に会うために出発、翌10日9時半に面会・・・現下の財政状態経済の状態に鑑み、今日、井上蔵相の実行せる方針をにはかに変更するは不可なりなりと思う。貴族院の政党化に関しては憂慮ということですね。11時まで時局の話をしていますね。

 井上蔵相の方針ってのは金解禁ですね。金の輸出禁止は次の内閣へ送られるわけですが・・・金解禁ができなかった理由も色々とありますね・・・

 一応は、国内に対する積極財政政策と北洋軍閥の北京政府を丸め込むための大量の資金が必要になるだろうという想定で、第一次世界大戦終了後も金を動かしたくなかった・・・・しかし、貿易収支は大幅な赤字となって、金輸出禁止前の1ドル2円程度から円の価値はどんどん下がり、高橋是清はロンドンに保有していた日本政府の金を売却して、円買いを行って円の価値を戻そうとしますが・・・無限に金があるわけではないので金が尽きたところで円買いは困難になるわけです。

 さらに、関東大震災が起こり、当時の日本のGNPの3分の1近くが失われることになります。国家予算の3倍の損害ですね。これで、先送り・・・そして、震災によって手形決済の先送りを決めて、震災による被害による手形の支払い猶予のためのスタンプを押して、日銀は再割り引きした震災手形の処理がうまくいかなくて・・・結果としては、単なる投機の失敗による不良債権が・・・例の第一次大戦下の鈴木商店の投機の失敗に因る不良債権の山を保有する台湾銀行のやつとか・・・そして、国会での片岡直温の失言・・・東京渡辺銀行がとうとう破綻をいたしました・・・で、取り付け騒ぎ・・・鈴木商店の破綻、台湾銀行が休業・・・このため、札を山ほど発行します。これが、昭和2年の金融恐慌ですね。

 結果としては、為替相場の乱高下が起こるわけです。そして、為替は1ドル2.3円程度まで円安が進んでいたわけです。ここで、1ドル2円での解禁を行うか、2.3円にするかでもめるわけですね。実体経済が1ドル2.3円のところを2円とすると不当な円高になるから輸出に打撃が・・・輸出が不振だと経済が・・・というわけで、1ドルを2円まで戻すことになります・・・そのためには、円の価値を高めなければならないので、緊縮政策がとられます。同時に財政再建も必要になるわけです。

 1ドル2.3円を2円に引き上げるためには・・・市中の紙幣を減らすか、需要を押さえることになりますね・・・従って、緊縮財政、余計な金を政府が出さない、庶民には倹約令を、併せて外貨の流出を避けるために国産品の奨励に走ることになります・・・

 つまり、企業にとっては作っても売れない状況を生み出すことになります・・・しかし、政府は問題のある企業の整理と経営合理化によって国際競争力の向上は進み、金本位制が持つ通貨価値と為替相場の安定機能や国際収支の均衡機能が発揮されて、景気は確実に回復すると考えて、金解禁に向けて本気で取り組むことになります。

 しかし、残念ながら金解禁を決定しつつも、昭和4年10月24日に株価の大暴落が起こり、世界へ波及が始まります・・・まあ、いつもの事として、金解禁が発表されます。そして、金解禁ですから・・・円は高騰、よって輸出はメタメタ、国内消費は落ち込み、消費者物価はどんどん下がる・・・で、金融の中心のロンドンが健全なら、持ち直すだろうという甘い期待の中で、オーストラリアの銀行が破綻します。これによって、欧州での外貨の調達が困難になっていきます・・・こうなると、円安に転換するのは目に見えていますから・・・ドル買い円売りが行われます・・・ここで、政府の介入がね・・・為替相場維持のために、民間の行うドル買い円売りに対抗して円買いに走りますから・・・金や金貨が日本からどんどん流出していきます・・・昭和6年の9月18日に柳条湖事件に端を発する満州事変の影響が出てきます。結局12月13日に金の輸出が禁止され・・・円が暴落して行く中で昭和6年は終わっていきます。きます・・・1ドル2円ぐらいだったのが・・・3円、やがて5円へと・・・ドルを持ってりゃ、その価値は2.5倍にもなった!

 今も似たことが起こっていますね1ドル80円弱だった・・・このとき1万ドルは80万円・・・今は1ドル120円ですから、何もしないでも120万円に化けるわけですからね。ドルを決済のための見せ金として金庫の中に定額を収めている企業は・・・為替だけでも大きく内部留保を増やしているわけですからね。

 あれ?中国は新しい早期警戒機を量産しているのかね?ちょくちょく眺めている場所に変化があったことに気付きました・・・ちょっと、こいつをチェックしてみますかね?・・・なんで、以前に気付かなかったのか?見えない時は見えないもので・・・

2015.10.19

  

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