現在をうろうろ(1170)
日本貧窮者経済新聞
 フルートって不思議な楽器・・・(2)

 なんだか、フルートって変?疑問に思うとダメですね・・・5本の銀色のムラマツのフルートを並べておいて吹いている時間を考えると・・・なぜか、M-85の使用時間が長い・・・スタンダードはよいフルートですが、かなり大きな音を出してやらないとよさが表れてこないような?小さな音で吹く分には、M-85が私の好みの音がする・・・たぶん、洋銀の音ってのが好きなのではないかと・・・洋銀と銀では決定的な音の違いがあるとすれば・・・それは金属の鳴きが違うことですね。銀は叩くと鈍い音しか出ない、それに対して洋銀はきれいな響きを持っていますからね・・・頭部管のクラウンを持ってぶら下げて管の下のほうを爪ではじくと音の違いが判ります。

 なんとなく、この手の高次の音が、減衰することなく共鳴するのではないかと・・・銀は高次の振動を抑え込む働きがあるから、鈍い音になる・・・つまり、ダンプされた音になる可能性が高いということですね。フルートってのはかなり異常な楽器であるような気がして・・・実は、久々にトロンボーンを引っ張り出して・・・吹いて遊んでいたんです・・・ふと、バックのトロンボーンっていくら位かと・・・65万も出せば最高級機種・・・ふむ、フルートは高価だ・・・と思うわけです。確かに、見た目には精緻な感じがしますが・・・それを言えば、クラリネットやサキソフォンもベーム式なんで・・・部品構成は大差ない・・・しかし、フルートは圧倒的に高価ですね。

 あと不思議なのは・・・リングキイの問題・・・なぜ、フルートはリングキイに詰め物をして吹いている人が多いのか?クラリネットはリングキーでインラインの配列になっている・・・たまたま近頃、クラリネットとフルートが並んでいるのでふとね・・・クラリネットにカバードキイの物があるのは偶然知りましたが・・・

 右のように、白手袋をしてクラリネットを吹いている・・・映画 トラトラトラ の一場面ですけど・・・あれ?白手袋をしてクラリネットを吹いている・・・ってね。

 まあ、クラリネットのリングキイとフルートのリングキイは意味が違うようですけどね。押さえきれない大きさの穴を塞ぐためのキイはフルート・・・クラリネットは連動して穴を塞ぐことに主眼があるようですからね。

 しかし、なぜリングキイの穴を詰め物で塞いで吹いているのかね?横に構えるからというのはあまり説得力がない・・・指が短くてクラリネットが吹けない人はあまりいないはず・・・リコーダーと大差ないから・・・なぜ、フルートは?

 考えられるのは・・・構え方が悪くても矯正されずに吹いている・・・?これしか、理由が見つからない・・・一応、私もカバードキイのヤマハの211から入りましたが、キイの中央を押さえるようにしていましたね。指先にキイカップのラインが感じられますから・・・なんとなく・・・そして、クラリネットをいじって・・・フルートと大差ないや・・・なんって・・・サキソフォンも近頃はあるし・・・とか言いますが、フルートを始めて手に取ったのが30年ほど前かな?1か月ぐらいはまじめにいじって・・・そのとき、すでに調子が悪くなっていたようですね。最低音のCが出にくかった・・・そして、出なくなった・・・そして30年のブランクで・・・昨年の11月に火がついて・・・まだ7か月・・・フルートだけは随分と揃いました。

 あと、フルートの機構で不思議なのは・・・軸受けのピンですね・・・これが不思議で・・・

左の写真の物です。分解したものですが下に長いシャフトがあって、この先端は写真右のようにとがっていて別のシャフトを支えています。

 日本製のフルートは、このシャフトをドライバーで最後までねじ込むと、そこで止まって隣のシャフトの心をとらえて、隣のシャフトは自由に動くんです・・・しかし、中国製の奴は最後まで絞め込むと・・・隣のシャフトは動かなくなる・・・さて、どちらが機構として正しいか?というものです。

 同じような軸受けは蓄音機の調速機の軸受けに使われています。時計やオルゴールの軸受けも基本は同じですね・・・右のが蓄音機の物です。蓄音機の場合は右のように潤滑油が十分であればふつうは軸受けの摩耗はないので、調整する必要がないですが・・・潤滑が不十分であれば軸受けが減って軸受けの位置を調整しなければならないので・・・右の写真のように軸受けを移動させることで摩耗したものも調整することで使い続けることができるようになっています・・・・シャフトは鋼製、軸受けは真鍮ですから減るのは真鍮・・・

 さて・・・日本製のフルートの場合は実は、調整代が無い・・・摩耗を前提としていないのか、摩耗したらこのシャフトの肩の部分を削るか、ねじを受けているところを削るか、受ける部分を新しくするか・・・こんな対応になりますね。したがって・・・摩耗を前提にするなら中国製の絞め込むと動かなくなるのが正解のような気もしますね。ただ、そんなに摩耗するほど演奏しないとか?ただね・・・総銀製のフルートでも同じですから・・・総銀製のフルートだと間違いなく一生ものだと思いますからね・・・この調整代の無いのが不思議なんです。

 まあ、車などのエンジンの回転と摩耗とから比較すると・・・1日に2時間演奏して・・・2年毎に機構の分解掃除をしていれば、たぶん・・・摩耗によって大がかりな調整が必要になるのは200年ほど先になるのではないかと・・・余計なものを噛んだりしなければですが・・・十分な潤滑が保たれればですがね。

 連続して動き続けるものと、時々ほんのわずかな角度を動くだけの物を比較することは困難ですけどね。このことからすると・・・たぶん・・・ちなみに、右上の蓄音機は昭和20年ごろの製造と思われます。しかし、このスプリングモーターは米国製だから・・・戦前の輸入の在庫品?になるものかね・・・いずれにせよ70年も経っているものですね。今も、ちゃんと音楽を流してくれますね。

 フルートの耐久性はきちんとしたメンテナンスをすれば孫子の代まで使えるものである・・・たぶん・・・問題は消耗品のタンポですね。

 左の3枚は同じフルートから取り出したもののはずです。右の1枚はハンドクリームをほんの少しつけてみました・・・しわが伸びているのが分かります。ハンドクリームで再生なるか?気になるわけです。

 ハンドクリームを塗る前はパリパリと音がするんですね。これでは中のフエルトを揉み解すことはスキンを破く可能性が高い・・・どうせ捨てるものだから・・・ハンドクリームが脇にあったんので塗ってみたら・・・しなやかになった・・・捨てることはないと貧乏性を発揮したわけです。

 タンポの全交換は2万円ぐらいしますから・・・軽く分解してハンドクリームを塗れば元通りになるなら、安いものだと・・・革製品は給脂を怠るとダメですからね・・・ふと、この類推で・・・2万円以下のフルートが2万円のメンテナンスを受けられるわけがない・・・こうして、楽器の生命を終えることになるのだとね・・・

 ある意味ヤマハのフルートの価格設定は悪くないのでは・・・実売5万円を超える楽器なら2万円のメンテナンスは可能、13万も出した楽器なら・・・修理する価値がある・・・月収の3分の1から半分の価格帯・・・メンテナンスを受ける限界・・・新規に20万円程度の物を買ったとしても、サブで維持することになる・・・なんとなくね。しかし、2万円以下のフルートを2万円出して修理することはまずない・・・同じものを買い替えればよい・・・でも、ふつうはこれをしないですね。従って、アップグレードへ・・・いつかは、総銀・・・・いつかは金・・・いつかはプラチナ・・・プラチナは重いから人間もお財布も体力が続かないからあきらめる・・・

 さて、ハンドクリームがしみ込んだと思われるところで、1枚を曲げてみました・・・新しいタンポでも曲げるとスキンが切れるのは分かっていますが・・・曲げて捻ると切れますね・・・新品の強度より弱いのは確かですが・・・ハンドクリームをつけてから30分ほどですから、かなり良いのでは?柔軟性はかなり回復しているようです・・・たぶん、今壊した奴は・・・しばらくはふつうに使えたのではないかと・・・まあ、スーパー・レジ・パッドに化けさせればよいわけですから・・・これだと、曲げて捻っても切れませんね。

2015.08.19

  

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