現在をうろうろ(1153)
日本貧窮者経済新聞
 国産洋楽器と欧州・米国の音には違いがあるのか・・・?

 ああ、フルートに狂って・・・夏の旅行の予算を全て注ぎ込んでしまいました・・・おかげで、出かけられなくなりましたが、その代わりフルートいじりでは毎日充実していますね。手に入れたイタリア製のフルートの音が良くてね・・・どこが良いのか分からないですが、私にとっては・・・非常に良い音に聞こえる・・・ムラマツのフルートとは明らかに傾向が違うんです。初代の村松孝一時代のフルートに似た音・・・

 初代の村松孝一氏の聞いたフルートの音はヨーロッパの音であり、フルート自体もヨーロッパのものであると思われます。で・・・村松孝一氏には師匠はいなくて・・・自作・・・アメリカにもパウエル君が同じように・・・金工の技術を元に、独力で・・・なんとなく似ている・・・ヨーロッパで生み出され、ヨーロッパの伝統とは別の進化を遂げた2つのフルートが存在するわけです・・・日本のフルート、アメリカのフルート・・・国民性の発露があったのではないかと・・・ヨーロッパの音を基にするが、日本的な音のフルート・アメリカ的な音のフルート・・・そんな感じですね。

 なんとなく・・・日本的な音のフルートは・・・ある時期に転換点を迎えたのではないかと・・・対米輸出・・・ムラマツフルート|村松孝一 没後五十年メモリアル「礎(ISHIZUE)」 ここの比田井洵氏の中に・・・戦後フルートは、爆発的に盛んになり、需要も級に増加した。村松フルートもアメリカに輸出され、月産は七十本から百本、ほとんど彼の手を経ないでも出来上がるようになった。昭和三十一年四月、村松フルート一万本作成記念を・・・とありますから、対米輸出用にかなりの数が出たと思われますね。戦前は・・・軍楽隊やブラスバンドの国内需要を満たすため・・・戦後は対米輸出で外貨を稼ぐためですかね?

 対米輸出のノウハウがある中で、世代交代・・・米国は良い市場であるとの認識が基本にあると思われます・・・そして、世界のムラマツになるのは・・・二代目村松治氏・・・初めは、吉田雅夫氏が所有するドイツやフランスのフルートを手本とした時代があって・・・さらに、ジュリアス・ベーカー氏を引き込んで・・・アメリカ市場で売れるフルートを生み出したのではないかと・・・ヤスリやロウ付けの細工は良いが、楽器としての雰囲気がない。これでは音は出ても、フルートの音は出ないよ・・・アメリカ人のフルーティストですから・・・アメリカ的な、旧大陸とは違うという自負によるものではないかと・・・これじゃ、アメリカでは売れないよ・・・なんとなくね・・・ふと、アメリカ的な交響楽・・・ジョージ・ガーシュウィン・・・アメリカ音楽が完成したのはこのガーシュウィンによるものであるとすれば・・・1937年に死去・・・名声は高いので・・・終戦の年の1945年映画 アメリカ交響楽 ; Rhapsody in Blue が作られますね。Rhapsody in Blue、1945 - Google 検索 この後、1950年代にはパリのアメリカ人、ポギーとベス などのミュージカル映画が作られていきますね・・・この時代にアメリカ音楽も世界に出回った・・・最新の音の出る、旧大陸のものとは違ったフルートが好まれ、それを生み出して・・・世界のムラマツへと飛躍したのではないかと・・・

 ジュリアス・ベーカー氏・・・アメリカ的なフルートの伝道師・・・かな?ヨーロッパへも・・・問題はアメリカ的な音がヨーロッパでどれだけ浸透したのか?どうやら、ヨーロッパでの実績からすると、ムラマツよりミヤザワの方がヨーロッパでの受けが良いようですから・・・そうなると、ミヤザワがヨーロッパ的な音なのかもしれないわけです。

 つまり・・・系統の違う音だから・・・どちらが良いかは好みの問題・・・ただ、気になるのは・・・ムラマツの9Kの音が・・・明らかにM-85・95・120・180とは違うのでね。ムラマツの9Kの音は好きですが嫌いです・・・似た音がケルントナーKFL-29から出るんで・・・普通はこの2本を吹き比べることは無いですけどね・・・値段が100倍ぐらい違うのでムラマツの9Kの音は好きですが・・・ムラマツ9Kが嫌いなんです・・・貧乏性なんで・・・そして・・・JM Grassi Milano イタリアのフルート・・・これの音もケルントナーやムラマツ9Kの系統の音なんです。

 実は・・・イタリア製のフルートを手に入れた理由は・・・イタリアこそがヨーロッパの音楽の伝統の中心だと私は信じているのでね。ローマ・・・イギリスの田舎の金持ちにとってはフランス経由のイタリア旅行がその人物を磨くと考えていたようで・・・イギリスが大いに富む17から18世紀には、イギリスの金持ちの子弟は・・・グランドツアー;Grand Tourと呼ばれる・・・学業を終えるに当たっての大規模な国外旅行を行い・・・フランスやイタリアの文物を収集してイギリスに持ち帰っていましたからね・・・

 ヨーロッパの芸術の源流は古代世界が既知世界から集めた文物を苗床にローマを中心としたイタリアで栄え、その集大成が・・・イタリア・ルネサンス・・・レオナルド・ダ・ビンチなどの天才・・・フランス王フランソワ1世は晩年期のダ・ビンチを保護し・・・彼がいるからフランスが世界一の文化の都だとかやるわけですね。イタリアから流れた文化がフランスへ・・・そして、イギリスへ・・・そして、新大陸へ・・・というわけで、最も洗練された音がイタリアにあると・・・いうわけで・・・イタリアのフルートを買い込んだというわけです。

 とか書きつつ・・・実は、単に、音楽といえばイタリアと短絡的に考えて・・・買い込み、考えたらこんな風になったというわけでね。勝手に、音に衝撃を受けて・・・どこが違うのか?所有するフルートをテーブルにずらりと並べて吹き比べただけですけどね・・・その結果・・・ムラマツのM-85・95・120・180を売り払っても良いかな?なんってね・・・良いフルートですけど・・・なんとなくね。音があまり魅力的に感じられなくなっただけです。

 ああ・・・壮大な妄想になりましたが・・・昔々読んだ、中世から近世の学生の動き・・・遍歴学生・・・そういった、知識を総動員して組み立てた文化史的な考察・・・妄想?・・・妄想は面白い・・・しかし、このフルートの音には打たれましたからね・・・

 で・・・なんとなく・・・ムラマツの銀の音はアメリカ市場を意識した音で、金は世界市場をターゲットにしたもの・・・なんとなくね。従って、金の音はヨーロッパ市場を中心とした古典的教養を基本とする連中をターゲットにしているとか・・・これが、金と銀の音の違いではないかと・・・それなら・・・アメリカの楽曲を中心に練習すればよいかね?・・・ガーシュウィンなどは良さそうですね・・・こりゃ楽譜でも注文するか・・・サマータイムの楽譜がネット上にあった・・・

 ちょっと、練習してみました・・・確かに、ムラマツはこの曲に合いますね・・・ムラマツのやたらと音の立ち上がりが良いのが・・・魅力的な音になる・・・こりゃ、売り飛ばすわけには行かないかな?どうやら・・・ガーシュウィンのフルート曲集を買わねばいけないようです・・・参ったな・・・他のフルートでもムラマツみたいな音の立ち上がりの良さを実現するには?・・・ケルントナーは悪くない・・・これは音の立ち上がりが良いですから・・・ムラマツの音の立ち上がりの良さを上手くコントロールすれば良い訳だけど・・・

 ふむ、ケルントナーはOKということは・・・ムラマツの9Kなども良いということか・・・恐るべしムラマツの9K・・・しかし、この曲だとイタリア製のフルートは反応がちょっと遅くて・・・私が下手なだけでしょうね・・・しかし、この曲の出だしのを少し別のフルートでも同じようなダイナミックレンジで吹けるようになればOKなんでしょうね・・・やはり・・・ムラマツの銀はアメリカ市場に特化しているのか?ちょっと気になりますね。さすがに・・・ムラマツの9Kを普段使いにする気はないし・・・参ったな・・・こりゃ・・・スタンダードでも手に入れるしかないか?買いこんで・・・そのうち売り飛ばすことを考えれば悪くないか・・・

 とにかく、アメリカ市場向けの音は・・・ムラマツのスタンダードなどの時代に確立されているはずですから・・・最新のシリーズを要する事はなさそうですから・・・あと10万円ほどの出費を覚悟しなければならないね・・・とか言いつつ・・・吹いている曲は・・・サザンオールスターズのTSUNAMIですからね・・・これは良い曲だ・・・移調してDABCと原曲+5になるのかな・・・

 近頃、楽譜もずいぶんと溜まってきましたね・・・MIDIファイルがあれば、何でも楽譜化できますから・・・近頃は無料の楽譜もずいぶんとネット上に充実していますから、そういった奴を拾ってくるのも良いですが・・・最新曲はそうは行かない・・・特に演歌などは・・・MIDIファイル自体が極めて少ないですからね・・・でも、上手い具合に楽譜を製造する方法を見出しましたからOKですね。

2015.08.10

  

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