現在をうろうろ(61)

 豚の下痢のPED対策は・・・?

 養豚場の消毒が始まっていますね。消石灰を配っているとか・・・豚流行性下痢(PED)まん延防止緊急対策として消石灰の配布を行いました ・・・ 防疫のための対策が着々と行われているようです・・・消石灰ね・・・水酸化カルシウムですね。先日チェックしていた時に車両等消毒に係る消毒液の適正では炭酸ナトリウム4%溶液とかあったような?まあ、似たようなものですかね?多分、アルカリ性溶液でウイルスを・・・殺すって言わないな・・・ウイルスを無力化する事になるのか?

 ウイルスって・・・細胞から成り立っているわけではないから・・・殺すって言えないよな?タンパク質の殻と、その中にある核酸からできているやつですよね・・・細菌より小さくて、細菌を濾過する事ができるものでも、こいつを捕捉できないので濾過性病原体とか言われていたやつですね・・・大きさは分子レベル・・・しかも、タバコモザイク病っての病原体として電子顕微鏡で観察するための結晶として抽出できてしまった代物です。この結晶が、感染し、複製され・・・あたかも生命のように振舞う・・・物質だか生命体だか・・・変なやつ・・・1185のアミノ酸配列から成る変なやつ・・・

 まあ、ウイルスのタンパク質の外皮の部分を変質させてしまえば感染性が無くなるので・・・逆性せっけんとかアルカリで防疫ができるわけですが・・・炭酸ナトリウムと水酸化カルシウムではちょっと違うような?水酸化カルシウムの飽和水溶液は0.2%程度にしかならなかった?・・・4%と0.2%ではずいぶんと違うような?まあ、賢い人がやっているので、私のようなものが考えることではないが・・・ちょっと気になります。

 ちょっと調べると・・・島根県:研究(消石灰) てのがありました。なかなかやるね、ちゃんと疑問を持って試験していますね。pH12.9以上が必要なようです。ただ、消石灰の消毒作用機序としては高pH、消石灰固形成分による吸着効果であることが示唆されたってありますから・・・かなり大量の消石灰を使わなければならない・・・

 消石灰のアルカリは、空気中の二酸化炭素で減って行きますからね・・・留意点の中で・・・3.消石灰散布の場合、風雨等により野外で高pHを長期間維持することは難しいと思われ、予防という点からいえば定期的な散布が有効であると考える・・・とありますね。

 問題は、この定期的な散布をどのように維持すれば良いかについてが書かれていませんね。・・・ちゃんと精読すると・・・
生産現場における消石灰を用いた効果的な消毒方法として
@畜舎の入り口に1%消石灰乳剤の踏込消毒漕を設置する(3 日で交換)
A畜舎周辺や畜舎内の床面には消石灰を粉末のまま散布し、疾病発生リスクの高い時期・下痢症発生時は週 1 回実施する(散布量は 0.5kg/平米で、満遍なくうっすらと白くなる程度が目安)
B畜舎の壁面やゲージ(柵)等には1%消石灰乳剤を洗車ブラシ等で塗布する(よく混ぜて白色乳剤状態のものを塗布)、の 3 点が挙げられた。さらに、踏み込み消毒槽については、苛性ソーダによる逆性石けんに対する pH 調製アルカリ化技術を応用して、1%消石灰乳剤に逆性石けんを添加することで消毒効果の増強が期待される。

 ふむふむ・・・納得・・・しかし、3月まではPEDワクチンを接種していたが、4月以降はワクチン入手困難だって・・・こりゃなかなか大変だ・・・米国での民間療法的な対策が勝手に導入されないことを祈るしかないか・・・まあ、それでも、長期的に見ればワクチンと変わらないのか?ちょっと気になりますがね。

 とにかく、豚肉が高くなると・・・私の所まで回ってくる豚肉が減りますからね・・・それが気にかかります。

 しかし・・・炭酸ナトリウムの代わりに安い水酸化カルシウムか・・・日本のお家芸の銅鉄研究は今も健在かね?

 このページは意外とアクセス数が多いようなので追加情報です・・・豚流行性下痢のPEDを防ぐには?

2014.05.01

  

関係ないが興味深いもの
 今回は特になし














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