現在をうろうろ(37)

 米国の東アジア構想は・・・?

 まさか、東アジアの再編を、なるべくなら米国の手を使わずに行わせるための枠組みでも作るのかね?自衛のための枠組みは基本的には日本・韓国・東南アジア諸国の連携とによって為されなければならないとか・・・それを踏まえての力による現状変更は認めることができないということなのか?この内容はどこへ発せられるのかが気になります。

 なんとなく、日本が、虎の威を借りる狐みたいに見えてきちゃって・・・東アジアの平和は東アジアの国々で決めるものであるとかやられたら・・・日本はどうなるのか?その方が気になります。オバマ大統領の日程からすると、どうも、フォート・ボニファシオでの発表が何か大きなないようであるような気がしますからね。

 明治維新によって明治天皇の下で近代国家に脱皮した日本がどのように東アジアの国々を従えて行ったか・・・そして、その戦争によってどれだけの尊い命が失われたのか、韓国の護国追慕室をマレーシアでは建国に携わった人たちの霊廟へ、そして、マニラでの米兵及びフィリピンなどの同盟国の戦死者の墓に参る。一つのストーリーで貫かれた歴訪に見えるのでね。

 安倍首相の靖国参拝に失望を表した米国、そして、むしろ我々が失望した・・・というものは、ちゃんと英語の報道で世界を流れましたから・・・米国は、その失望を告げに来るとしか思えません。・・・武力など無意味なのだ・・・アメリカが置いた要塞が、今や未来都市の様相を示して、社会的な平等を勝ち取るべく戦った人間の名を冠する都市・・・そこを訪れ、マニラでの米兵及びフィリピンなどの同盟国の戦死者の墓で歴訪は締めくくられます。

 どう見たって、日本と戦った人達の慰霊のための訪問としか思えないのですけどね。人は、社会的に平等であり、殺戮のための道具になってはいけないのだと・・・

 こりゃ寿司で誤魔化せるものではないような・・・

 何しろ、誰かさんは、ずいぶんと韓国・中国では人気がないですからね。人気の問題ではないが・・・人気が無いのは人間性に問題があるのではないかと・・・なんとなく、米国って基本的に社会秩序の構築に力を尽くしますから・・・伝統的に・・・武力は基本的には、武力でしか理解できない連中のためにあるもので、武力を行使するつもりの無い(勝ち目がないから)威嚇を行おうとしているだけのものに対しては、圧倒的な武力を背景に対話政策を取ります・・・これが安上がりですからね。

 多分、北朝鮮も自らの国力が分かっていますから、それほど大げさなことはしないでしょう。核兵器の実験をするぞ!という意思表示と、準備の振りだと思いますね。理由は・・・経済性の問題ですね。核実験は、普通は成功します。成功するように技術者は心血を注いでいますから・・・そして、核兵器は安くない・・・まともに働く核兵器を、示威のために爆発させても金の無駄・・・ならば、準備をやっているように見せることが重要・・・敵が勝手に宣伝してくれるから・・・

 宣伝する必要なんかないんです。先方は・・・われらの決意に対して恐れ慄き、アメリカの助けを得ようと細い声を上げている!と言えば良いのですからね。何と安上がりな・・・坑道の前に箱でも土嚢でも積んでおけ!これで良いのですからね。切り札はちらつかせるだけで、使うものではないということになります。

 さて、日本政府が望んでいる東アジアのリバランスと、アメリカの思惑は違うのでは・・・日本は、なんとなく虎の威を借りる狐に見えてきているので・・・本来のリバランスは・・・友好関係の推進によるリバランスでは?

 日本政府の場合は、日本の自衛隊は本気の戦争を長期間戦えるようには構成されていないことも、日本が戦闘に入ったら食料の配給が困難である、物資の国内移送ですら困難なことは知っているはずだと思います。それに対して、中国の場合は・・・長期間の戦闘に耐えられちゃいますから・・・かつて近代兵器で武装した日本が、中国奥地まで攻め入れなかったのと同じで、日本は頑張ったって、点と線しか侵攻によって得ることはできないという事なんです。多分、2週間の戦闘で、日本の兵器は海外からの補給がなければ、事実上戦闘不能になると思います。この間に、国内は食糧不足で戦うどころの騒ぎではないでしょう。

 何しろ、中国には弾道弾はおろか、月にまで達することのできるロケット開発もほぼ終了していますから・・・日本には、地球を一周させて太平洋岸の彼方からだって攻撃できます。これが現実・・・現実を論ずると敗北主義と言われますが、事実です。科学技術で為し遂げられることは、民衆の燃え上がるエネルギーでは対抗できないものなのです。

 友達を作るのと敵を作るのはどちらが簡単か?一般人は友達を作る方が簡単ですが、なぜか政治家は敵を作るのが得意です。理由は簡単で、強力な敵に対抗するXXと言えば、その方が簡単に一廉の人物に見えるからですね。中国人の友達がいるという人と、中国人の敵と戦っている・・・この表現の違いですかね?望ましいのはどちら?政治家に取っては明白ですね。だから、政治家は困るんです。多重債務者と同じで、威勢が良すぎる・・・できもしない公約を平気でする・・・見栄を張るために、信用を失くす・・・信用を失くすことが良いことのように・・・

 私なんかは市井の一般人ですから・・・平和は大好きです。友達は多い方が良いと信じています。だから、常に政敵と戦い続けなければいけないような政治家は嫌いです。このあたりが、一般人と政治家の違いだと思っています。票田とか霞場とかシマ・・・様々な言葉で表現される縄張り、縄張り意識の中で生きている可哀想な人達なんです。

 ふと、アメリカの大統領などは、縄張り意識って希薄なのではないかと・・・確かに大統領選などを戦いますが・・・大統領の資質って言うのは・・・担ぎあげる人間の思惑を越えて、アメリカを統治できる、アメリカ人の信頼を集められる人物を探し出す活動であって、大統領になれるのはそういった人間ということになるような気がします。アメリカ全国の末端の政治組織から待ちあげられて・・・大統領になる人間ですから・・・そして、TPP交渉などを見ていると、大統領は関係ないですから・・・任せたという感じで、合衆国を託せる人間を出してきますから。従って、日本でTPP交渉だとか騒いでいても、この人なら間違いないという人間を信頼しているかのような報道ですから。

 日本って、不思議の国と思うのはこういったところですね。なぜか、その分野に関しての実務経験もなく知識もないものが出かけて、陣頭指揮をしちゃいますから・・・そこには理論は無く、感情だけですから・・・纏まる交渉も纏まらなくなるし・・・ましては全権と思われた人間が、カンニングペーパーを見ながらそれに則って交渉していたりしますからね。

 こんなことを言っていると中国は何故武力行使しない?そんなに圧倒的な力を持っているのに・・・こんな風に言われます。私は、こんな風に聞いちゃいます。お前さんが日本刀を持っていて、俺が丸腰で、対等な風な口を利いたら直ぐに切り殺すのか?って・・・大義の無い所には武力は意味を持たない・・・自らを引き裂く為の刃に変わるというだけなんです。

 圧倒的な武力だって・・・基本的には、簡単に行使できないわけです。というわけで、私が気になるのはアメリカの東アジア構想なんです・・・モンロー主義に関する知識でも仕入れておくか・・・

2014.04.24

  

関係ないが興味深いもの
 今回は特になし














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