東北をうろうろ(21)
 出羽三山へ・・・・7

 出羽三山は巨大な霊場です。霊場って言い方が正しいのか?ちょっと気になりますが・・・山岳修験の霊場って言い方はありますね。

 さて、いよいよ湯殿山です。道路のわきにはかなりの雪が残っています。これが6月ってすごい!

 八甲田も雪がありましたが、ここは多いのであります。

 そして、雪で押し倒された木がずいぶんとあります。雪というのは大きな圧力を発生させるということが分かります。

 氷河の浸食作用なんって結構な物ですからね。氷の塊がずり落ちていくわけですから・・・氷って岩石の仲間かな?確か、鉱物として扱うことがあったと思いましたが・・・確かに、氷は岩の親戚のような・・・

 さて、湯殿山は・・・湯殿山という山はあるのか?月山の側火山・・・湯殿山だけど・・・湯殿山神社のあるあたりが湯殿山?

 なんだかよくわからん?語りにくいものであります。多分、湯殿山神社の御神体のあるあたりが湯殿山と呼ばれ、その先にある峰が湯殿山と呼ばれるようになったということではないかと思われます。

 車で登れるところまで登ると、大きな鳥居があります。そこからバスに乗って、御神体まで行くわけです。

 なかなか雄大な感じであります。

バスの往復運賃は300円、片道は200円・・・歩いて降りるのなら大したことはないと思い、片道乗車としました。バスの中には、湯殿山に関する公式見解かな?張り紙がありました。以下のようなものです。

御本宮御神湯の由来
 湯殿山のご信仰は、広大無辺なる、この世の全てのもの、何ものをも包みこむ慈しみの御心、また月山、羽黒山、湯殿山の三山を詣でることにより、過去、現在、未来を経る三関三度の教えによる、生まれ変わりの信仰とも言えます。
 尽きることの無い、満ち溢れるような御神徳の如く、滾々と絶えることなく流れ出づる御神湯を身に纏われた大神様(御神体)は、時の移ろいの中にも其の御姿は変わらず、閉山中の厳冬期の十メートルを優に越える積雪の中にもぽっかりと、太古の御姿そのままに鎮まります。
 梵字川の流れに耳を傾け、湯殿山のなだらかな山容を愛で、四季折々の眺め、草木のそよぎ、その香りを肌に感じながら、暫し俗世を離れてこの幽玄の世界に浸り、湯殿山のご信仰であります生まれ変わりの時を過ごし、心身ともにあらたかなる神の御恵を頂戴されんことを切に念じております。
 尚、当社では御社殿奥深くに鎮まります御神体を、当社ではそのままに拝し、加えて御神徳の証でございます御神湯を踏み、直接触れてお参りのできる全国でも稀にみるご信仰が今に息づいている、現世とはかけ離れた神域です。そのため古来、山内のことにつきましては、言わず語らずの定めがあり、俳聖松尾芭蕉も、奥の細道の途次、月山を越えてこの御山を拝されておりますが、戒めのままに詳しくは記さず、「語られぬ湯殿にぬらす袂かな」の一句を残すのみです。
 御垣内は撮影禁止となっておりますので、ご協力ください。

 う・・・かなりの事を語っているような?

 さらに、バスで登った先には看板が・・・以下のようなことが書かれていました。

湯殿山のご由来
 御祭神
 大山祇命(おおやまづみのみこと)
 大己貴命(おおなむちのみこと)
 少彦名命(すくなひこなのみこと)

 出羽三山とは、月山・羽黒山・湯殿山の総称で推舌天皇元年(593)、第三十二代崇峻天皇の御子である峰子皇子様の御開山である。皇子は、蘇我氏の難を避け、京都の由良から海路を経て、出羽国庄内浜の由良に入られた。そして三本足の霊烏の導くままに羽黒山に入り難行苦行の未、羽黒山上に羽黒権現の御示現を拝し、次いで、月山、湯殿山を開き、両神を羽黒山に勧請して羽黒三所大権現と称した。
 その後、皇子の御徳を慕い、加賀白山を開いた泰澄上人や修験道の祖と言われる役の行者、また真言宗の開祖弘法大師、天台宗の開祖伝教大師とその弟子慈覚大師なども来山して修行をしたとも伝えられている。こうして皇子修行の道は次第に発展して羽黒派修験道となり、全国に名を知られ時代を重ねるにつれ、人々の厚い信仰を集めることとなった。
 此処、湯殿山は、推古十三年(605)の御開山とされ、出羽三山の総奥の院として特に厚い信仰を集めできた。江戸時代までは真言宗として奉仕してきたが、明治維新に際して神仏分離(廃仏毀釈)が発令され、古への神奈備山にかえり神社として奉仕している。
 殊に出羽三山信仰は「三関三度」(さんかんさんど)や、「擬死再生」(ぎしさいせい)など、生まれ変わりの信仰が今も尚息づいている。羽黒山で現世利益の御神徳に与り、月山の大神の下で死後の体験をし、慈悲深い湯殿の大神より、新しい生命を賜って、再生すると考えられる。
 特に湯殿山での修行は三世を超えた大日如来を本地仏とする大山祇命・大己貴命・少彦名命の霊験により、神仏と一体になり即身成仏を得ることが出来るとされた。また湯殿山本宮では、御神体を目の当たりに拝し、直に触れてお詣りが出来る御霊験の有り難さより、俳聖松尾芭蕉も「語られぬ湯殿にぬらす袂かな」の句を残された、古来「語るなかれ」「聞くなかれ」と戒められた清浄神秘の霊場なのである。

ご参拝について
・参拝バスを降り、湯殿山神杜本宮参道入り口より徒歩五分(約百メートル)
・本宮入口で素足になってお祓いを受けてから御神前に進みお参り下さい。
御祓料 五〇〇円
※本宮内はご由緒により撮影はご遠慮ください。

おおむね同じ内容ですね。

 ちゃんと礼拝してきました・・・ちょっと、素敵な感じを抱いてきました。

 雪がね・・・こんなにあるなんって・・・月山でスキーなんっても良いかも?なんって思えるわけです。

 雪質は推して知るべしですが・・・この雪の中に、湧き出る湯か・・・

 神秘です。

 再生のイメージは、植物にも見られますね。雪で押し倒された木々が、再び立ち上がろうとするイメージ・・・擬死再生・・・この力強さなども・・・萌え上がる緑・・・

 本宮から下ってくると、冬から春が見られます。

 さまざまな植物が・・・花を咲かせています。美しい景色が楽しめます。

 どうやら、バスで登って歩いて下るのは正解であったようです。















水芭蕉は終わりに近いようですが・・・一応は見られましたし・・・

 とにかく美しいところでした・・・足もきれいになったし・・・

 もちろん、御神体の方ではなく、足湯の方でね。生まれ変わった気分でありました。

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