東北をうろうろ(10)
 田沢湖をめぐって・・・・

 田沢湖も何も事前調査なしでしたが、来た以上はとにかく田沢湖の周回道路ぐらいチェックしないとと思うわけです。そんなわけで、進んでいくと神社がありました。御座石神社です。この神社の由来は、室町時代に熊野権現系の修験者が景色の良いこの神社の湖水に面した平坦な岩の上で行を行ったことから始まるとされています。8月10日が大祭とか・・・

 さて、この神社にはたつ子姫の像があります。右の写真のものです。この像の横の案内には、たつ子姫の信仰は美貌をもたらすと書かれています。

 美貌か・・・下半身は龍になっちゃうのかな?これは坐像か立像か?とかちょっと変なことを考えてしまいます。

 眺めていて、ふと後の祈祷所の建物が気になってしまいました。この建物・・・簡易な建物であることは間違いないのですが、それにしても、4本足に屋根が乗った形で、背面の壁に扉だけがあるように見えるわけです。これって、祈祷所だから、形だけ?


 それとも、しきたりによってこういった形になっているのか?そのあたりが気になってしまうのです。

 気になるので脇まで行って構造を確認します。すると、背面の壁に背面庇があり、その部分にご神体が祀られている形になっているようなのです。

 これって、香取神宮の本殿の背面庇の部分に御神体が祀られている形じゃない?なんって思うわけです。

 茨城県行方市の香取系の神社には、似た構造の社殿があって気になっていたやつです。この神社の祭神は事代主神、綿津見神、龍子姫神とのこと・・・

 香取神宮の祭神は経津主大神、伊波比主命です。関連はあまりなさそうな?しかし、この社殿構造は気になりますね。

 問題は・・・気になっても本殿の横の写真を撮ってないんです・・・本殿を眺めた後で、この場所に来て・・・そのまま、考えながら湖岸に降りちゃいましたからね。こういった具合に見損ねたものがあると、また、そのうち行かなきゃ!なんって思えるわけです。

 本殿には茅の輪がありましたね・・・右のような感じです。社殿構造が気になりますが・・・残念ながら・・・ネット上の画像を探しても、私のような酔狂な人間はいないような?

 まあ、建築も文化ですから・・・気になるわけです。しかし、近頃の町並みは・・・日本中どこへ行っても大手のフランチャイズの看板で埋め尽くされ、特徴のある街って少なくなった気がしますね。どこへ行っても同じ・・・日本の文化というのは何か?と聞かれたら困る気がします。

 神社なども、はたして信仰の対象であるか?文化財という財なのか?初詣というのは文化的な行動であるが・・・現世利益を求める刹那的な行動だから、宗教的な行為と言えるのか?生活に根付いた信仰とはちょっと違う気がします。


 生活が宗教によって規定されることって少ないですからね。

 右の写真の石畳のようになっている岩の上で修験者が修行したとのこと・・・どんな修業をしたのでしょうか?

 修験道の修業って・・・明治5年に修験禁止令が出ます。このため、修験道は禁止されます。さらに、この神道と仏教などの混交宗教背あるため、廃仏毀釈で仏教と目される物などが破壊ていきます。

 修験系の講団体なども、形を変えて存続するものもありますが、御嶽教、扶桑教、実行教、丸山教など教派神道と姿を変えていき・・・不動尊の真言や般若心経などは生き残っていたようですが・・・・

 この辺で、どうやら私の中に修験道への関心も浮かび上がってきた感じです。

 とにかく、先を急ぐ旅なんですが・・・先はどこという感じなんで・・・結局、田沢湖をひと廻りして、さらに半周・・・金色のたつ子の像の先から左折、国道105号線・13号線・107号線を通って国道4号線へ・・・途中、錦秋湖ってダム湖の脇の道の駅で休んでます。ここで藤原秀衡の時代によく利用された秀衡街道が対岸にあって、鉱山の遺構などもあるとか・・・ちょっと気になるのですが・・・パス・・・最初の目的地は、えさし藤原の郷となぜか決めてしまいました。

 テーマパークなんで、あまり期待していないのですが・・・古代の役所の復元がされているとか・・・気になるんです。古代官衙ってね。

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